レーザー加工は、プラスチック、薄膜、紙、木材、金属、接着剤、ガラス、発泡体や織物といったさまざまな材料の加工が可能です。レーザーシステムは幅広い加工材料に適合しますが、材料の加工要件を満たすためには、システムの構成が適切なものか確認する必要があります。
素材の種類
どのような素材を使用しますか? 現在使用している、または将来使用したい素材について考えてみてください。レーザーエネルギーと素材の相互作用による効果は、レーザー波長、出力レベル、および素材の吸収特性と化学組成に強く依存します。
レーザー加工での一般的な波長は、CO2レーザーの10.6ミクロンと9.3ミクロン、ファイバーレーザーの1.06ミクロンです。各レーザーの種類で使用可能な出力レベル範囲があり、レーザーエネルギーと素材の相互作用を最適化することが可能です。ただし、素材の吸収特性や化学組成、および期待される加工成果によって、レーザーの種類や出力レベルの選択は大きく影響されます。したがって、レーザー加工を施す素材を知ることは、レーザーシステムに最適な波長 - 10.6(CO2)、9.3(CO2)、1.06(ファイバー)、および波長と出力レベルの組み合わせ選択に役立ちます。
レーザー加工に適合する素材について、ぜひユニバーサルの材料ライブラリを調べてみてください。もし、加工したい素材が表示されない、もしくは加工したい素材に関してご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。
素材の形状とサイズ
素材の寸法は? レーザーシステムを選ぶ際には、素材、部品、または製品の寸法に、加工エリアが対応しているか確認することが重要です。原材料から加工する場合、ほとんどの材料はシート状またはロール状です。材料シートやロールは、多くの場合、レーザーシステム内に収まるサイズに切断できます。もし球面、円柱、四角形、もしくは特殊な3次元形状の素材をレーザー加工する場合は、利用するレーザーシステムが、これら加工対象物に適したZ軸の深さ、および収容に必要な追加アクセサリー(ロータリフィクスチャ、クラス4変換モジュール、カメラレジストレーションなど)に対応しているかを確認する必要があります。
加工の種類
各材料にどのレーザー加工を施しますか? レーザー加工はレーザーエネルギーを使用して素材の形状や外観を変質させます。このレーザーを使った素材の変質法には多くのメリットがあり、迅速なデザイン変更、機器の再設定なしでの商品製造や、製品の品質向上などが挙げられます。材料に適用可能なすべてのレーザー加工において、レーザービームのエネルギーは素材と相互作用することで、素材を何らかの形に変換します。これらの変換(レーザー切断、レーザーアブレーション、レーザー表面処理などのレーザー加工)は、レーザービームの波長、出力、デューティ比やパルス間隔を正確に制御することによって最適化されます。
目的の素材と達成したい成果を理解することは、必要な出力レベルと波長を決定するだけでなく、レーザー加工によって最良の結果を得るために必要なコンポーネント(レンズの種類など)や適切な固定冶具(切断テーブル、ピンテーブル、ロータリフィクスチャなど)の決定に加えて、レーザー加工中の塵や砕片または副産物による表面汚染を最小限に抑えることができます(ガスアシスト、エアフィルターなど)。
柔軟なシステム構成
多くのユーザーは、定期的にレーザーシステムを使用し始めた後に、導入前には予期していなかった使い方を発見します。事前にやりたいことの全容を把握するのはとても困難なことです。レーザーシステムの導入時には、現在のニーズに適応し、最大限の柔軟性を備えたシステム構成を選ぶことで、将来にわたってユーザーと共に成長(拡張)することができるでしょう。